【感想】ラストオブアス2 賛否両論!女性の目から見た意見
ラスアス2クリアしました。
賛否両論、レビューも荒れていましたね。
実はこの作品、私にとってもめちゃくちゃ思い入れがある作品であります。
私がラスアス1をプレイした時期は、ちょうどFFⅦリメイクが発売決定された年でもありました。
FFⅦリメイクがPS4で出るって聞いて、PS4買ってFFⅦリメイクを待っていたころ、ラストオブアスに出会ったわけです。(PSストアのセールだったんす)
めちゃくちゃ面白くて没入感も半端なく、結局FFⅦリメイクが発売されてプレイし始めたにもかかわらず、ラスアスに夢中でした。
クラウド、ごめんな。
前置きが長くなりました。
1をプレイした人にとっては、待望の続編であったこの作品。
なんで荒れてしまったかというと、主にこういう理由です。
- 序盤でジョエルが死んでしまう
- エリーとディーナの恋の描写
- やっとアビー戦かと思ったら、アビー編に突入
- 復讐を果たさない選択
- トミーの人格が崩壊?戦いの後
- ディーナはいない、そりゃそうだ
- 最後に言いたい、ゲームとは何か
私なりに色々考察してみたので、気になる記事から読んでみてください。
※盛大なネタバレがありますので、最大限ご注意を!
序盤でジョエルが死んでしまう
~ もう一度味わいたかったジョエル無双 ~
パート1ではジョエルを主に操作します。
エリーと一緒に、感染者盛りだくさん、鬼畜な人間わんさかの地獄のような地を二人で助け合いながら進むわけです。
エリーはやんちゃだけど時に素直で、物語が進むにつれて、プレイヤーもジョエルパパと一緒にエリーへ感情移入してしまいます。
感染者がエリーに絡みつこうものなら、
「ごるぁ!何しとんねん!離さんかいキノコ!」
と銃をぶっ放し、エリーが死なせてしまおうものなら自分(ジョエル)が死ぬよりしょぼんとなってたわけなんですよ。少なくとも私はそうでした。
パート1での最後、ジョエルはファイアフライに乗り込み、壊滅に追い込みます。
フロアにはファイアフライがゴロゴロいて、それをじわじわと追い詰めていくんですね~。
そして全部の敵を倒した後、死体が並ぶフロアを見ながら思うわけです
「やっば、ジョエルつよつよやん…!無双やん…」
普通考えられます?こんなおじさんが単独乗り込んで敵を壊滅させちゃうなんて……ありえへん。
でも格好いい。ジョエルパパ、ようやった。
と、こんな風に、プレイヤーは『ジョエルと共に戦った』という想いが強かったんです。
そして人類の命よりもエリーを守った。これも賛否両論ありますが、プレイヤーのほとんどは身近にいる大事な人をエリーに重ねて、ジョエルの判断を受け入れたはずだと思います。
そしてパート2。
「今回も共に無双しようぞ!」
と嬉々としてプレイしておりましたが、ジョエル……無残にも殺されてしまいます。
ゲームであるのにリプレイできない、本当の死です。
私はジョエルが膝をショットガンで撃たれた時、
「この後の旅どうするん?義足でもつけるんかな?」
とかってアホみたいに考えてましたが、命がなくなってしまうなんて考えもしなかったです。
ジョエルを奪われてしまったこと。
それが一番最初のプレイヤーの不満になりました。
そしてパート2ではエリーを主に操作することになっていきます
パート1でも、エリーを操作するステージがありますよね
ジョエルが重傷になって、エリーが奔走するステージです。あの時の脆弱性というか頼りない感じが再来する訳ですよ
ここでがっくりして、プレイを止めてしまう人が多かったみたいですね
いや、パート2が発売された時のパッケージの感じとかで嫌な感じはしてたよ。
パート2ではエリーが主人公なんかな?とは思ってたけどまさかジョエルがいなくなってしまうとは思わなかったもん…(泣)
エリーとディーナの恋の描写
~ ピロートークの衝撃 ~
※差別的な発言があるかもしれません。当事者の方を傷つける意図は一切ありませんのでご了承ください。
これね、結構批判的な意見が多かったんですよ。
ラスアス1の追加コンテンツしてない人はびっくりしたでしょうね。
今回のラスアスって性的な描写が多かった。前回は全然なかったのにね。
一部のプレイヤーにとってはそれが違和感だったのかもしれません。
そこに愛情があって、憎しみが生まれて、後悔があったり、罪悪感があったり、今回の作品はそういうことに注力したんでしょうか。
ユージーンの隠れ家で、エリーはディーナと熱い時間を過ごします。しかしその時間、違う場所ではジョエルが大変なことになってたわけで…
エリーはその事に、すごく罪悪感あったんじゃないかなぁと
『ジョエルがあんなことになってた時、自分は』
って…想像ですけどね。切なくなります
エリーがストーリーの中で、ディーナに向けて
「免疫をあげることもできない」って言ったことがありました。
ではエリーが身籠ったとしたら、と脳裏に過ったんですが、それも彼女の性的マイノリティを考えると難しいのかもしれませんね。
この物語って本当に考えさせられるなと思いました。
やっとアビー戦かと思ったら、アビー編に突入
~ 人間感情のごった煮 ~
アビー編は違和感しかなかったですね
何でこいつでプレイせんといかんのよ…と憤慨しながら、ちょっと可愛い4年前のアビー見せられたりして「だからなんよ!かわいいけどなんよ!」と一人ブツブツ言いながらプレイしていたのはいい思い出です
WLFの本拠地とかも見せられて、学校とかあるし、人々の暮らしとかあるし…
憎かった相手だって、大切な人がいて、奪われて、どっち側に立つかによってまったく違う見方になってまう
プレイヤーにそういう想いを抱かせていく製作者側の意図が、ひしひしと感じられます
オーウェンもね、いいやつ(?)なんですけど優柔不断なんだよなぁ
私は男性ではないので、元カノに未練タラタラの中、誰かを妊娠させてしまった心情はあまり分かりません
それに応えてしまうアビーにもまったく同調できませんでした。お互い精神不安定だったからでしょうかね。そもそも彼らとは置かれている環境が違いますし(人種もね)、自分と比較して考えるのもおかしいのかもしれません
マニーもね、ジョエルに唾はいたから大嫌いだったんですが、最後は
「マニーーーー!!!…なんてこと…」
なんて叫んだりね。人間なんてどっち側に立つかで、心はこんなに揺れるもんなんだなぁと思いました。
※後から「あ、マニー殺したのトミーおじちゃんやったんや、なぁんだ」って思っちゃったりしてね…(涙)
あとメルさん
メルは本当にかわいそうでした。しかしメルというキャラクター、ちょっとキャラ設定がどうかと思ってまして…
メルというキャラは、あまりプレイヤーに受け入れられるキャラ設定にしていなかったと感じるんです
メルがもっと物腰の柔らかいキャラだったら、アビーにもっとヘイトが集まったと思うんですけど、それをしない事はちょっとずるい
アビーがメルに罵られるシーンでは、ちょっとアビーに肩入れしちゃう感じになってしまう。この製作者側の意図的な感じ?が個人的にもやもやしましたね
にアビーへ肩入れしてしまうような心理にさせようとしているのが感じられます
これまでプレイしてきて
それぞれの立場によって感じ方が違って、すべてのキャラに生き方や感じ方があるのよ!
という主張を、ぐいぐい押し付けてきてたのに、メル側の心情というか立ち位置が雑に描かれていたような気がします。個人的にですが……
そして、新キャラであるレブとお姉ちゃん
レブにすんごい感情移入しちゃうアビーさんは、仲間であるWLFの方々を殺し始めます。襲ってくるからしょうがない、でも殺すことないじゃん。て思いながら残りはひたすらゲームを進めるのみ
これってエリーがジャクソンの人たちを殺してるのと一緒だよね?
この点はめちゃくちゃ違和感ありましたね
エリーがこんなことしてたら、おいおいおいってなりませんか?
復讐を果たさない選択
~ 一番賛否分かれるところ ~
エリーが最後アビーを殺さなかった件ですが、私は殺さなくて良かったと思いました。
確かにアビーは、最後まで好きになれませんでした。
ただ最後の殴り合いの時、エリーが辛そうだったのがかわいそうで…
殴るたびに自分まで痛そうでしたよね
「エリーの中のジョエルが良いって言ってるんやったら、もういいよ」
って本当に思いました。
回想シーンでジョエルが微笑んでいるのが、エリーの答えだと思います。
ジョエルが殺された理由がエリーに関することでなければ、エリーはここまで辛い想いはしていないと思うんですよ
自分のせいで死んでしまったと、エリーは考えていたと思うんです
回想シーンではジョエルを責める自分ばかり思い出し、最後まで許せなかった自分をめちゃくちゃ悔やんでますよね
「自分は復讐をしないといけないんだ」という呪いに縛られてるエリーは、痛々しすぎてみていられなかったです
なんで最後、アビーを殺さなかったのか
たくさん失って、たくさん奪って、もう疲れたのか
レブと一緒に逃げようとするアビーに同情したのか
何かは分かりませんが、エリーの中で決着がついたんでしょうね
トミーの人格が崩壊?戦いの後
~ JJはもうちょっと可愛くできなかったのか ~
アビー編のあと、エリーはディーナと農場で暮らしていました
JJの感じからいくとアビー編から1年ぐらい経ったかんじかな?
そのおうちにトミーが来て、復讐をけしかけてくるわけですね。
復讐を躊躇うエリーをめちゃくちゃ罵り、出ていきます
このトミーの変わりようには、物議を醸しました
トミーは1で、サラをなくしたジョエルの心情も知っていますし、エリーとジョエルの絆も知っているはずです
でもトミーの側からしてみたら、エリーに関わらなかったらジョエルは死ななかったかもしれないんですよ
確かにエリーの登場によって、ジョエルは心の拠り所を見つけて、トミーにもそれが喜ばしく映っていた部分もあったはずです
だからこそ、復讐しないエリーに無茶苦茶腹がたったんでしょうね
実のお兄ちゃんが、知らない女の子を助けたせいで復讐されて死んで、自分も障害を負って、処理しきれなかったんでしょうね
もしくは、自分は奥さんとも関係が崩れてんのに、幸せに暮らしているエリーにむかついたのかも知れません
エリーも心に大きい傷を負っているのにね、悲しいシーンでした
それにしても、農場でのエリー綺麗だったなぁ
特に夜中にギターを弾くシーン、美しかったです
ディーナはいない、そりゃそうだ
~ 捨てられたとか言わんとって ~
子育ては大変です。
農場で子供と二人で残されて、復讐にいったエリーを心配しながら暮らすなんて無理です。それこそ精神崩壊します。そりゃ待てませんよ
ディーナはどこに行ったんでしょうね。ジャクソンに帰ったんでしょうか
ジャクソンに帰っても、エリーをけしかけたトミーを許せるんでしょうか
エリーのものを全部置いていったのも、理解できます。だってそれを見るたびにつらくなるんだもん
最後に言いたい、ゲームとは何か
~ ふくしゅうはなにもうまない、そんなのわかってます ~
今殺した人は、誰かの大事な人だよ。
復讐されたら復讐され返す、でも相手もつらかったんだよ。
そんなのわかってます。
皆さんがゲームに求めるものって何ですか?
現実世界とは違う体験を求めたり、違う世界で違う自分で生きて戦って…リアルにはない快感、達成感を得る。
このゲームではあえてプレイヤーが求めているものを与えず、前述した「そんなのわかってます」を突き付けます。
そして神ゲーといわれた前作の続編でそれをやってしまうという、なんていうかもうこれは暴挙といっても過言ではないかなと思います。それを決意した制作陣すごい。ほんとに色んな意味ですごいと思います。
ラスアスの続編でなければこれほどの反響を生むことはなかったし、こんなに考えさせられることもなかったわけですよね。
「すっごいもの作ったよ!考えさせられるでしょう?マイノリティにもめちゃくちゃ配慮したんだ~コンプラコンプラ!」
みたいな主張を、ほっぺたにグイグイ押し付けられてるような気もしますが、
ラストオブアス2面白かったです。
以上